また現役に直撃!自衛隊の階級ってどんな感じなんすか?

シャア大佐。

ハートマン軍曹。

ヤン・ウェンリー元帥。

 

軍隊が登場する映画やアニメでは、名前の後ろに階級を付けて呼ぶのはおなじみです。

非日常感があってかっこいいです。

今回はそんな自衛隊の階級のお話です。

 

その前に「軍曹」とか「大佐」ってよく聞くけどなに?

自衛隊に入ると階級は与えられます。

「3曹」とか「2尉」とかいうやつです。

 

あれ、「軍曹」とか「大佐」とかいうのはなに?自衛隊にはないの?

という疑問もあるかもしれません。

これらは「軍隊」で使われる階級です。つまり旧日本軍で使われていた階級です。

自衛隊は軍隊ではないので、この呼称は使えないのです。

 

ドラマやアニメで登場する、兵器を持って戦闘している組織は「軍隊」なので、「軍曹」や「大佐」が使われます。

米「軍」の階級を日本語訳する際は「軍隊」の階級、すなわち旧日本軍の階級が用いられます。

 

自衛隊の階級は16段階ある

これが自衛隊の階級一覧です。

 

士 → 曹 → 尉 → 佐 → 将 の順で階級が上がります。

また数字が小さいほど階級が上です。

このルールを覚えておけば、階級の上下関係は分かるはずです。

幕僚長は階級ではなく役職なので、基本的には階級には含まれません。

 

また陸・海・空自衛隊では階級の呼び方が異なります。

3曹でも陸なら 「3等曹」、海なら「3等曹」、空なら「3等曹」です。

このルールもシンプルなので、分かりやすいはずです。

 

准尉以上の階級を幹部と呼びます。いわゆる指揮官です。

曹は下士官です。士は兵隊です。

士 : 曹 : 幹部 の比率は 1 : 3 : 1 と、6割が曹という比率になります。

 

士は契約社員なので、3曹になれなければ30前には退官することなります。

3曹にさえなってしまえば正社員なので、(他の公務員と同様)定年まで勤めることができます。

 

3尉からは2、3年ごとに転勤になります。仕事も増え重い責任を伴います。

3曹へはみな昇任したいけど、激務の幹部にはなりたくない。。それが現状です。

「3曹になるのは3尉になるより難しい」とい言った人がいたとかいなかったとか。

 

よく分からんから、皮膚感覚で教えて

こういう数字の大小だけ言われてもイマイチよく分かりません。

投資で言うならば「PER 15倍って高いの?」「表面利回り 5%っていいの?」と同じです。

判断基準・皮膚感覚でとらえないと実態をつかみにくいものです。

そんなわけで各階級のイメージを書き出してみました。

ちなみに航空自衛隊基準です。

 

2等空士(にとうくうし)

ペーペー。入隊1年ぐらい。あまり見かけない。

 

1等空士(いっとうくうし)

入隊2年目ぐらい。たまに見る。まだまだぺーぺー。

 

空士長(くうしちょう)

2~6年戦士。できるやつはこの辺りから頭角を現す。

 

3等空曹(さんとうくうそう)

正社員。現場で一番動いている人。何でもやらされて大変。

 

2等空曹(にとうくうそう)

現場の中核。一番人が多い階級。

 

1等空曹(いっとうくうそう)

現場を離れた調整役。

 

空曹長(くうそうちょう)

定年も近づきどっしり構えている。

 

准空尉(じゅんくうい)

叩き上げの中の叩き上げ。曹と幹部の間を取り持つ部隊の女房役。指揮官を補佐する偉い人。ぶっちゃけ3尉や2尉よりえらい。

 

3等空尉(さんとうくうい)

ペーペーの幹部。

 

2等空尉(にとうくうい)

年上の曹の部下が多くて大変そう。いつも残業している。

 

1等空尉(いっとうくうい)

ベテランの幹部。

 

3等空佐(さんとうくうさ)

隊長クラス。失礼なことは許されない。

 

2等空佐(にとうくうさ)

見かけること自体がまれ。歩いているのを見ると汗がふき出る。

 

1等空佐(いっとうくうさ)

超えらい。1佐からは別格に感じる。

 

空将補(くうしょうほ)

基地司令クラス。あまりに見かけないので、階級章を見ても一瞬分からない。

 

空将(くうしょう)

基地に専用機でやってくる。いつもパイロットスーツ ←偏見

 

航空幕僚長(こうくうばくりょうちょう)

テレビでみる

 

防衛大臣(ぼうえいだいじん)

ころころかわる

 

階級より飯の数

自衛隊は上下関係が厳しそう。だから階級が高い人には逆らえない。

という気もしますが、現場は飯の数(入隊の早さ)の方が影響力は大きいです。

私は勝手に裏階級と名付けました。

 

ぺーぺーの若い2尉(入隊5年)とベテランの1曹(入隊20年)では2尉は敬語を使います。

ただし1曹も階級を尊重し敬語を使います。

2尉は1曹に命令することもありますが、1曹は2尉に苦言や時には叱咤することもあります。

 

2佐が曹長にあいさつに来ることもあります。

曹長は6階級上の2佐に敬語は使いませんが、2佐が行う命令には従います。

現場はそうした絶妙なパワーバランスで成り立っています。

 

このパワーバランスを壊すものは嫌われる(というか排除)されます。

結果的に空気を読むがうまい人間、場に対応するのが早い人間が生き残ります。

 

他の組織にはない階級。。そして裏階級「飯の数」。。ああ自衛隊。複雑怪奇なり(´・_・`)

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