安い!早い!うまい!汚い!男のためのお店「亀戸餃子」が素晴らしかった
平日昼下がり、用事があったので都心からちと離れた錦糸町にやってきました。
そんな用事もささっと終わると、時は夕暮れ時。
小腹が空く。
しかしがっつり入れるには、まだちと早い。
「さて、なにか俺のほどよい燃料になるものはないものか…」
と
目に止まった。
亀戸餃子 錦糸町店
焦げたのれん。
店からただよう女子立ち入り禁止の風貌。
店外からでも分かる意識の低さ。
「餃子か…2人前くらいなら小腹を満たすのにちょうどよいな…そうだ。俺はちょうどこんな店を探してたんだ」
そうして導かれるように入店するのであった。
小汚い店内。このレトロ感で感傷に浸る
ガラガラガラ
入った店内はカウンターのみ10坪程度の小さなお店。
油ぎったタイル。
裕福には見えない数人の客。
流れるAMラジオ。
隅のほうでまかないを食べるやる気のないバイト。
「この意識の低さ。最近こういう店に入ってなかったなぁ…」
最近は女性と食事をすることも多く、やれスイーツだ、やれオーガニックだと意識の高い店ばかり行っていた。
「この代わり映えのない野菜サラダが980円だと!?」
とは決して口には出さないが、内心は不満たらたら。
そうして疲れきった私には、このお店は癒しすら感じる。
感傷に浸っていると、どうやら店主は私の注文を待っているようだ。
「えーと、注文はどこだ」
店内を見渡すと、目の前の壁に貼られた中央競馬日程表の上にメニューがあった。
- ラーメン
- チャーハン
- 餃子
- ビール
- 日本酒
他にトッピングメニューもあるようだが、選択肢は少ないようだ。
なにより気に入ったのは 餃子250円 ということ。
「この代わり映えの ないサラ(以下略 」
な私には良心的すぎるほどの価格設定!
「餃子2枚と…あと中瓶」
ゴールデンメニューを注文した。
看板メニュー「餃子」…そのお味は
頼んで10秒で
- 餃子 1人前
- 中瓶
- もやし
- からし
が目の前に。
もうか!!
最近の意識の高い店では注文後にやっと調理をし始めるというのに!!
注文までの箸休めと思われるお通しのもやしがなんの役にも立ってねぇ!
素晴らしい!
とりあえず中瓶のビールをコップに注ぐ。
そして1人で乾杯。
喉を潤すスーパードライ。
「カーーーー!!キンキンに冷えてやがる!!」
声には出さないがうまい!
そして流れるようにメインディッシュ「餃子」に手を出す。
見た目は小振り。それが5つ。
まずはタレをつけないで食べてみる。
お味は…野菜の風味が鼻腔をくすぐる。食べやすい。派手さはないし、油っこくない。ただ飽きがこない感じ。
胃もたれをする気がしない。
小振りなので、また一つまた一つと口に運んでしまう。
そしてビールで口内の油を一蹴!
かーー!
生きててよかった!!
餃子を頬張りノスタルジー
うまいうまい!餃子がうまい。餃子が進む。
「むむ…ちとビールに対して餃子の減りが早いな…もう一枚頼むか」
手持ちぶたさからか、競馬新聞で明日のレースの予想をしている店主に注文。
「餃子もう一枚」
すでにきていた2枚目の餃子に手をつけずにさらに追加する私。
「オーバーペースだったかな」
と思いつつも、2枚目もペロリ。
この時中瓶は1/2。
ここで小休止。
奥に目をやると、他の店員がタバコを吸っている。この意識のなさがたまらない。
平日夕暮れ、アフターファイブ前の静かな時間。
餃子とビールでささやかな乾杯。
時間が止まってしまったのかのようだ。
「餃子一丁お待ち~」
店主からの第2ラウンドのゴングがなり、至福の時間がまた始まるのであった。
そしてお会計。その価格に驚き
程よく小腹も膨れたので、お会計に入る。
注文は餃子(250円)×4,ビール(450円)
しかし最近のお店はこれだけでは済まない。
なぜか出てきたお通しのもやし。
そして消費税8%。
「総額いくらになるんだろう…」
と思っていたところ店主が答えた。
「お会計1450円~」
(・Д・)
まじで?
お通し代は?
消費税は?
良心的すぎる!!
こんなに気持ちよく会計ができたのは久しぶりだ。
「ごちそうさま」
そうして静かに店を出る。
店を出るとまだ太陽の姿もありまだ暖かい。春先4月。
都内では新社会人が希望を胸に心踊っているに違いない。
しかし郊外の小汚い餃子屋で一杯やる私。
キラキラした非日常もいいが、こうした日常もまたよい。
ここ以外にも亀戸に本店があるらしい。そのうち行ってみようかな。
げっぷ
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません