イタリア人なら義務教育で教わる!リーダーに必要な5つの資質はこれだ!

2017年4月29日

私はイタリア在住の作家 塩野七生の大ファンです。

最近女史がちょっと昔に書いた本を読みました。

基本的に「ローマ人の物語」の1~6巻をまとめた内容でした。

6巻を読んだのは5年くらい前なので、懐かしいなぁと思って読んでいました。

今回はその中でも気になった、リーダーに「必要な5つ資質」を紹介したいと思います。

日本人の書く本だと、「決断力、判断力、実行力が必要」 と必ず出てきます。

しかし、それらは触れられていません。

当たり前すぎて、書くに値しないからです。

だとしたら、他に何が必要なのでしょうか。

 

リーダーに必要な5つの資質

古代ローマは多くの指導者が現れました。

そうした指導者は共通する資質を持っていました。

 

イタリアの歴史教科書からの引用

「指導者に求められる資質は、次の5つである。

知力。説得力。肉体上の耐久性。自己制御の能力。持続する意思。

カエサルだけが、このすべてを持っていた」

 

知力

頭の賢さです。現状を正確に把握したうえでの問題解決能力です。

困難な条件でも即座に柔軟な発想をして、事態を対処します。

その発想は、時には破壊的にすら見え、既得権者からは敵意を向けられることもあります。

学問で得られる「知識」とは全く異なります。

 

説得力

リーダーとは人を率いる人間です。

そのためには構成員を言葉で説得し、鼓舞する必要があります。

論理的で理性的かつ明快な言葉で、反対派すら魅了できるほどの言葉を操る能力が必要です。

 

肉体上の耐久力

リーダーがすぐに疲れて休んでいては組織は動きません。

また組織は長期的な視点を持った人間が不可欠で、ころころリーダーが代わっていては実行はできません。

よってリーダーは肉体的に頑強でなければ、務まらないのです。

 

自己制御力

リーダーには強い権力と権限が与えられます。

そのを力を自分個人のために使えば、私腹を肥やしたり快楽に使うことなど、たやすいことです。

しかしそれは組織にとっては害悪でしかありません。

自分の私的な感情と与えられた力を切り離す能力です。

 

持続する意思

組織には長期的な計画がなければ持続的に成長しません。

短期的に見ればマイナスに向かっていることもあるでしょう。

そうした時に反対派から誹謗や中傷を受けて、方針を変更することがあってはいけません。

リーダーには一度決めた方針を簡単には変えない意思の力が必要です。

 

イタリア人はみんな知っている

このリーダーの5つの資質は、イタリアの中学校の歴史教科書で必ず習うそうです。

そういえば日本の歴史教科書はリーダー論とか出てこないような・・

みんな輪になって笑顔。これだけ。だから、誰もリーダー像を持たない。

 

うまくいっているときは、日本型の調整力が高いリーダーが最も好まれるでしょう。

しかし、状況が変化した時に対応できるでしょうか。

困難な状況でも既得権者は自らの権益を守ることしか考えていません。

調整型リーダーが既得権者の意見を聞きいれて、さらにすべての人が納得する解決策を出せるでしょうか。

出せません。

そもそも、そのような解決策は存在しません。

現状を見抜き、既得権者を説得し、縦横無尽に動き、自己を制御し、解決策を断固実施する強い意志を持つものにしか、乗り切ることはできないでしょう。

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